年金の受給資格期間の短縮によって変わること

年金

従来、年金を受給できる資格期間が25年(300ヶ月)になっていたことから、24年間保険料を納付しても1円の年金も貰えないという不合理さが問題になっていました。

平成29年8月から年金受給資格期間がこれまでの25年から10年に短縮されました。このことにより、いままで年金がもらえなかった人も年金をもらえるようになるケースが増えたと思います。

年金の受給資格期間の短縮によって変わることはいくつかあります。

保険料の納付期間の変更は無し

資格期間が10年になったとしても、10年だけ納めれば良いというわけではありません。

10年で受給できるようになっただけであり、当たり前ですが10年で40年納付分の年金が貰えるわけではありません。今回の措置はあくまでも無年金者に対する救済であり、20歳から60歳までの40年間、国民年金に加入する義務があることに変わりはありません。

当然、国民年金から支給される老齢基礎年金の額は、保険料を納めた期間に比例し、40年間納付した場合に満額の年金が受け取れます。

受給資格期間が10年の場合の受給年金額

国民年金の加入期間である20歳から60歳までの40年間(480ケ月)、保険料を完納した場合は、老齢基礎年金として満額の780,100円(月額65,008円)が支給されます。

(例)

「25年間(300ヶ月)納めた場合」

780,100円×(300ケ月/480ケ月)=487,562円(月額40,630円)

「10年(120ケ月)納めた場合」

780,100円×(120ケ月/480ケ月)=195,025円(月額16,252円)

10年間の納付では1ヶ月分の食事代程度の金額になってしまう計算です

受給資格期間におけるカラ期間

受給資格期間というのは、サラリーマンや公務員における厚生年金加入期間や自営業者などにおける国民年金加入期間、保険料納付の免除期間、それにカラ期間を合わせた期間のことです。

保険料を実際に納めた期間は保険料納付済期間と言い、「カラ期間」は年金受給資格に必要な年数には含まれますが、年金額には反映されない期間を指します。以下のような期間などが該当します。

  • 強制加入となる昭和61年3月以前に、厚生年金や共済組合に加入している人の配偶者で、国民年金保険料を納める必要が無かった期間
  • 20歳から60歳の間に海外に在住して国民年金に加入していなかった期間

補足

今回の受給資格期間の短縮によって、約64万人が新たに年金の受給資格を得ることになります。支給される年金額は年間約650億円と見込まれています。