自分の老齢厚生年金を計算する方法(計算式など詳しく解説)

年金

老齢基礎年金の受給額の計算は比較的簡単です。平成30年度は満額で779,300円です。

各年度の満額は平成16年に法定された満額である780,900円を基準として、これに毎年決められる改定率を乗じて計算されています。

【平成30年度の老齢基礎年金の計算式】
・平成16年に法定された満額である780,900円
・平成30年度の改定率は0.998

→ 平成30年度老齢基礎年金の満額=780,900円×0.998=779,300円

【自分の老齢基礎年金の計算式】
満額に20歳から60歳の期間における自分の被保険者期間の月数(Xヶ月)を、20歳から60歳の40年間の月数(480ヶ月)で序した数値を乗じることで、自分の老齢基礎年金の受給額を計算することが出来ます。→ 自分の老齢基礎年金の受給額=779,300円×(Xヶ月/480ヶ月)

しかし、老齢厚生年金の受給額はこんなに簡単に計算することは出来ません。それでは、日本年金機構ではどのようにして老齢厚生年金の受給額を計算しているかを、以下にできるだけわかりやすく説明します。

標準報酬月額と標準報酬額を理解しましょう

まずは、「標準報酬月額」と「標準報酬額」を理解しましょう。

この2つの数値は、自分が会社から支給された報酬を年金額を計算するために加工(標準化)された数値であるとして理解して下さい。もらった給料そのままの数字ではありません。

標準報酬月額と標準報酬額の違い

平成15年3月までは、老齢厚生年金額の計算には月々の報酬、即ち月給だけが使われていました。一方、平成15年4月以降からは、月給以外に賞与も加えて計算されるように変わりました。

それで、平成15年3月までのものを「標準報酬月額」と呼び、平成15年4月以降のものを「標準報酬額」と名前を変えて区別しています。

・平成15年3月以前:「標準報酬月額」

・平成15年4月以降:「標準報酬額」

再評価について

再評価とは、標準報酬月額や標準報酬額を現在の貨幣価値、あるいは現在の経済状況に合わせるための計算上の処置です。

日本年金機構のホームページで検索すると、昭和33年3月から現在までの年度毎に見直された再評価率のリストを見ることができます。

再評価率は生年月日によって異なるため、自分の生年月日に該当する再評価率を使います。

実際の再評価のやり方は、エクセル(表計算ソフト)を使えば簡単です。標準報酬月額や標準報酬額の数値を時系列に並べ、その時々に該当する再評価率を標準報酬月額もしくは標準報酬額に乗じていけば計算できます。

自分の老齢厚生年金受給額を計算してみる

まずは「平均標準報酬月額」と「平均標準報酬額」を使います。両方とも基本的には考え方は同じです。

平成15年3月までの全ての標準報酬月額の合計額を、平成15年3月までの被保険者期間の月数(aヶ月)で序した数値が平均標準報酬月額と呼ばれているものです。

平均標準報酬額は、平成15年4月以降の部分について同じように計算して求められます。ただし、被保険者期間の月数は平成15年4月以降の月数(bヶ月)を使います。

「平均標準報酬月額」
平成15年3月までの全ての標準報酬月額の合計額/平成15年3月までの被保険者期間の月数(a)「平均標準報酬額」
平成15年4月以降の全ての標準報酬額の合計額/平成15年4月以降の被保険者期間の月数(b)

老齢厚生年金額の算出

  • 平均標準報酬月額に生年月日に応じた乗率を乗じ、さらにこれに月数aを乗じたAを求めます。
  • 平均標準報酬額に生年月日に応じた乗率を乗じ、さらにこれには月数bを乗じBを求めます。

生年月日に応じた乗率については、日本年金機構のホームページで検索することが出来ます。

そしてここで求めたAとBの合計が自分がもらえる老齢厚生年金の受給額です。

ねんきんネットを活用しよう

実際に計算をしてみようと思われる方のために重要なことをお話します。

計算の仕方が分かっても、標準報酬月額や標準報酬額の全てのデータが分からないと計算はできないのです。

日本年金機構の「ねんきんネット」に登録すると、自分の標準報酬月額と標準報酬額の全データを見ることができます。この数値を使って、上に記載した方法に従えば、自分の老齢厚生年金の受給額を計算することができます。こうなるととても簡単です。

老齢厚生年金には、生活環境や過去の厚生年金保険への加入状況などによって、加給年金や経過的加算などのオプションが加算される場合があります。
今回紹介した計算は本来水準と呼ばれているもので、もう1つ従前額保障というものがあり、自分がどちらに該当するかを調べる必要があります。